October 3, 2005

彼女募集の前にイス職人募集。

デザイナーズウィーク出展用のイス、引き続き製作中デス。

詳しくは前の記事↓を見てクレヨ。

デザイナーズウィーク入選! ヤヴァイ !

しかし万が一イスが完成しなかった時に備えて、

今日は自分でペーパークラフトでつくってみました。

最悪ペーパークラフト出展デス。

周囲の目に打ち勝つ勇気があれば。


イスのデザインは3DCGでつくられているので

データを簡略化してソフトにいれれば

イスのペーパークラフトが自分で作れるのサ。

ペパクラデザイナー

http://www.tamasoft.co.jp/pepakura/


で、早速作って、速攻挫折。

複雑が小さすぎ。

谷明 作のヤクト・ミラージュのキャストキット位ありえない。

イヤ、本当は機構試作のためにペーパークラフトで

テストしてみたかったんだけど。ムリ。コマッタ。


切り抜くだけで小一時間ってドウヨ。


さて。彼女見つける前に、

イス職人を見つけなきゃってのが

オレさま定番ネタだった今日この頃ですが、


イス製作を請け負ってくれる会社みつかったゼ!


会社の近所の2丁目カフェにランチに行ったとき、

友達がカフェにおいてあったはがきをオレにくれた。

そのハガキにはこの近所にある、

注文家具のお店の宣伝がのっていた

イスの製作も請け負ってくれそうだ。

早速会社に戻る前に寄ってきた。

そしたらすげーWelcomeに話を聞いてくれて

話がまとまっていった。

それが今回製作をお願いしている CASA MATERIAさんだ。


それまで何軒かオーダー家具の店を

まわっていたのだが、どこもあまり良い顔をしてもらえなかった。

みんなオレさまのデザイン画を見た瞬間、「あー」とか言って

微妙な表情をするのだ。

イスには、長年培ってきたイス制作のための公式がある。

そのノウハウにのっとって作れば、

丈夫で長持ちするイスを制作することができる。

中国製の安くて良いイスにあふれている今の世の中で

注文家具をやっていくには、見た目が美しいだけでなく、

ユーザーが長く愛着を持って使えることが大事なのだ。きっと。

しかし今回のオレさまデザインのイスは

構造上この公式がまったく通用しない。

木工で作ると強度が弱く、座れるかどうかもわからない。たぶんムリ。

だから江戸職人の血を受け継いで

家具制作してきた歴史ある会社なんかは特に、

良い返事をいただけなかった。




そもそも現在、家具業界は不況だそうな。

たとえばデザイン家具のさきがけとして、

とても楽しませてくれる会社、

IDEEも近年経営状態が良くなかった。

現在は岐阜の美濃屋というアパレルメーカーから

資金協力を得たらしく、抜本的な改革を行っている。

岐阜情報ブログ: IDEEとCLASKAとNICOLEと美濃屋

http://blog.ayupro.com/?eid=78911

IDEEの中のエライ人、黒崎輝男は会長・ファウンダーとして

IDEEに留まっている一方で新しい取り組みを行っている。

http://flowstone.jp/




中国の人や無印の人がカッコよくて

機能的で格安な家具をポンポン出してしまってるのだから、

注文家具の会社がやっていく道は作りつけの家具等

それぞれのマンションの間取りに大してユニークなサイズの

家具製作となる。

結果、現在は新しい家具を作って小売していくよりも、

マンションの開発ラッシュにあわせて

建築内装や作り付けの専用家具を大量に受注したり

ある部屋の内装デザイン込みで専用家具を製作するのが

一番リコウだ。

って考えると、今回オレさまが依頼したような

デザイン的に試行錯誤が多い素人が考えたような1品モノのイスを

1脚だけ受注するような割のあわない仕事は

どこも引き受けたがらないのだ。たぶん。

だから会社のご近所でこんなwelcomeに

オレさまの話を聞いてくれる会社があるとは

思わなかったし、うれしかった。




で、まあ現在まで話は進んでいるのだけど

一つ問題があった。

イスの実際の製作はその近所の会社でやるわけではなく、

北海道の工場でやるそうな。オレ北海道行くの??

実は現在の木工家具製作の

最先端は北海道の人らしい。

これまでもオレのデザインを見た職人さんが

「北海道なら…」って言ってたのを2回聞いたことがあった。

だからCASA MATERIAさんが実制作を北海道の方に

依頼するのはとても正しい判断なのだろう。

でも遠くのどなたかに、まかせっぱなしにするわけにはいかない。

オレさまの作品だぜって自信を持って言える位、

できたモノについては、ちゃんと責任をもちたい。

だからオペレーションを行う方だけでなく、

実際に製作していただく方々にも

きちんと自分の意志を伝えて話を伺いたいと思った。

しかし北海道…エー。みたいな(笑)




実は今回の制作を頼んでみたい会社というか

職人さんがもう一人いた。

傍島浩美さんという木工デザイナーのオフィス、hao & mei だ。

快適なイスには、座る人の体のラインにあった

なめらかな曲線が必要だ。

傍島さんの作る木工のラインはとても自然で美しいRがついている。

AssistOnという原宿のデザイン雑貨屋には

傍島さんのつくった木と皮でできたパームレストが展示してある。

皮と木が一体化していて、人の手首になじむような

ていねいな仕事がなされている。

AssistOn: ぬめ革 パームレスト

http://www.assiston.co.jp/?item=447

新宿のozoneで紹介していただいた傍島さんに

今回のイスのデザイン画を見ていただいた。

やはり「うーん」って言われてしまったけど、

木工として成立するかどうかを

論理的客観的かつ前向きに検討していただけた。

他の方に連続で断られていた時期だったので

傍島さんの分析は非常に勉強になった。

しかし傍島さんにお願いするにはひとつ悩みがあった。

傍島さんのofficeは埼玉県の置くにある。

電車で通うことは可能だけれど、

図面をつき合わせて相談するにはちと遠い。

もちろんオレなんて口を出さずに

傍島さんに図面だけ渡してすべてお願いしてしまえば

自分の想像を超えた、最高のイスができるだろう。

でも今回、せっかく自分のデザインとして

初めてモノを製作するのにそれではちとサミシイ。

それに職人さんのスキルに甘えてばかりでは、

自分がやりましたと胸をはれない気がした。




CASA MATERIAさんにお願いしても、

もちろん満足行く結果を得られるのはたしかだ。

そもそもオレ自身が経験ゼロなので、

仕事をお願いするのも申し訳ない位だ。

でもやはり今回はせっかくの機会なので

自分のワガママをプロの方にぶつけてみたい。

それがプロの目からみて、製作に反映可能な妥当性を持っているか

それともたんなる素人のワガママなのかを判断してもらいたかった。

CASA MATERIAさんの場合、工場は北海道だけれど

製作にまつわるオペレーションの相談は青山の方でお願いできる。

だから担当の土屋さんには申し訳ないけれど、

ある問題や課題が発生するたびに、いろいろな引き出しや選択肢を

プロの方に直接伺うことができる。

もし今回の製作がオレさまの本業だったら、

傍島さんにお願いして埼玉に行ったかもしれない。

でも今回の製作は仕事にはならないし、本業を大切にしたいし。

なんてことをグルグル考えた結果、会社に近いCASA MATERIAさんに

お願いすることにしました。とさ。


でも傍島さんにもCASA MATERIAさんにも非常に感謝しています。

あとスケジュールの関係でお願いできませんでしたが、

オレのような素人に対して、非常に丁寧な御返事をいただいた

ニシザキ工芸さんにも感謝しておりまする。


さて。あとは展示方法も考えなきゃナ。

うまくいけば見てのお楽しみだゼ。ヒヒヒ。

その前に旭川の工場に行ってきます。

旅券買っちまったゼ。ひゃっほー。

行動展示楽しみ。アレ?

yahoo!辞書: 行動展示

http://dic.yahoo.co.jp/tribute/2004/10/23/1.html




CASA MATERIA

http://www.casamateria.com/


hao & mei

http://www.haoandmei.jp/


ozone: 工房家具ギャラリー・匠の杜

http://www.ozone.co.jp/WebX?14@144.JPXyaFcZyUg.3@.f3acb4b


ニシザキ工芸

http://www.nishizaki.co.jp/index.html


2丁目カフェで豚ロースグリル

http://contentsdeveloper.way-nifty.com/ssbook/2005/05/2ndcafe.html


オレメモ

テクノターフ: あわじ花マット

http://www.technoturf.co.jp/mat.htm